年に1回の「エマージェンシー訓練」パイロットはCAを冷ややかに観察して興味がありません!

飛行機 旦那観察日記9月

今日は年に1回の「エマ訓」でした。
エマ訓とは航空用語で「エマージェンシー訓練」の略語で、緊急保安訓練の事です。

航空会社では、年に1回乗務員全員がエマ訓を受けることが義務付けられています。

パイロットとCAが合同で行うのですが、メインはCAです。
パイロットはコックピットでパイロット役をする人もいますが、客席でお客様役をします。

CAにとっては、年に1度のエマ訓ががとても嫌です。
何故なら、セリフを覚えないといけないからです。

お客様からしたら、当然でしょ!と思われると思いますが、確かにCAはその為に乗務しているので出来て当然です。

訓練は飛行機のキャビンの模型(モックアップ)で行います。
モックアップの中は本物の飛行機と同じような座席、オーバーヘッドコンパートメント、インターフォンシステムが装備されていて実機と同じように訓練できます。

非常事態が起こった時の流れができるかの訓練ですが、例えば、着水だったり、エンジン火災だったり、オーバーランだったり、胴体着陸だったり色々なパターンが考えられます。

毎年想定されるシナリオは違いますが、結局、最後は緊急脱出になるようなシナリオになっています。

ドアが開かなかったり、外を見たら火が出ていてそのドアは使えなかったり、車椅子のお客様が乗っていたり、様々なシナリオがあってそれに対してCA達が臨機応変に対応してお客様を全員緊急脱出させるという訓練です。

お客様へのアナウンスやコックピットとのやり取り、お客様の誘導がスムーズにできるかです。
また、お客様に非常口を担当してもらいますが、そのセリフとか覚えておかなければなりません。
CAは名演技をする訳です。

今はどのような訓練をしているのか分かりませんが、旦那に聞いても「何が大変なのか分からない」と興味がなさそうでした。

パイロットが何人も乗客役をさせられるのですが、乗客役は楽チンです。
座ってるだけですからね。

中には意地の悪いキャプテンがいて、迷惑な客の演技をしてワザとCAに絡んだり、飛行機に慣れていない人の演技をして緊急脱出の際にあえて大きな手荷物をもって脱出しようとしたりする人がいます。
パニックでCAの言うことを無視する人の演技をしたりする人もいます。

実際緊急脱出の場面になったら乗客全員が乗務員の思い通りに動いてくれるわけがないと思いますが、そういう事を訓練でやったら嫌われます。笑
と言うか、CAの立場からすると嫌です。

ちなみに、旦那はそういうことはせずに黙って見ていたそうです。

でも、パイロットもCAがキャビンで何をしているのか知っていないといけないと思うんですよね。
だからパイロットと合同で訓練をやっています。

旦那はCAさん達が必死にやっているのを見て、「今回は比較的にスムーズにやってたけど、本当に何か起こった時にできるのかな?」と思ったようです。
出来なければならないから定期的に訓練があるんです。

そしてモックアップについている緊急脱出用のスライドを実際に滑ります。
このようにすべての航空会社の乗務員は、ほとんどの人が一生経験しないであろうことを1年に一回訓練しています。

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