飛行機が出発してから着陸するまでの流れを説明します。
すごくマニアックですが、知ってると面白いですよ(^o^)
客室乗務員は飛行機が離陸して着陸するまでの事を知らないとお話になりません!笑
空港を離陸してから目的地に着陸するまで、飛行機は常に地上の管制機関の指示に従って飛行しています。
これがIFR(計器飛行方式)と言われ、管制官の指示に常時従うことで例え雲に入って前が見えない状態であっても飛行機相互間及び地上の障害物・山との安全な距離を確保されます。
では、実際どのように離発着するのか説明します。
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出発前
飛行に先立って、運航管理者(ディスパッチャー)は天候や航行援助施設などの運用状況の情報を集めてFLIGHT PLANを作成します。
パイロットと運航管理者は、FLIGHT PLANに従って飛行が安全に実施できるかどうかを話し合い、飛行経路や高度、搭載燃料量などを決定します。
そして、決定されたFLIGHT PLANを管制機関に通報します。
「この便はこうやって飛んでいきます」という計画書のようなものです。
FLIGHT PLANには、便名、飛行機の型式、出発・到着空港、代替飛行場、予定時刻、飛行高度・経路などが書かれています。
出発
パイロットによる機体点検(外部点検)があります。
出発する飛行機はすでに整備士により入念に整備されていますが、さらにパイロットが最終的な点検を行います。 エンジンや機体に損傷がないかを確認しています。
乗客が搭乗して出発の準備が完了すると、パイロットは管制官に無線で目的地空港までの管制承認(当初のFLIGHT PLAN通りに飛行してよいという承認)を要求します。
大前提として管制官から「FLIGHT PLANに従って出発していいよ」という許可が下りなければ出発することはできません。
たまに、台風の雲や、大きい積乱雲が空港周辺に迫っているときにその空港が使用できなくなることがあります。
その場合は着陸できない飛行機で大混雑します。
なので新しくそこの空港に出発しようとする飛行機に対して「ちょっと混んでるから出発待ってね」というように承認がすぐにもらえないことがあります。
管制機関はFLIGHT PLANを検討して、同じ航空路を飛ぶ航空機同士が衝突しないよう管制間隔を設定し、管制塔を通じて管制承認をパイロットに与えます。
パイロットはこの管制承認に従って飛行することになります。
パイロットはエンジンを始動し、管制塔の許可を得て滑走路から離陸します。
離陸後、飛行機は管制塔のレーダー管制官に管制を引き継がれて航空路に向かいます。
今日本の空域のほとんどがレーダーの空域です。
航空路
航空路は障害物に衝突しないために、地上の無線標識を結んだ空の路です。
現在ではGPSが主流なので必ずしも無線施設を結んだ路ではなく無線施設のない海上にも航空路を設定できます。
航空路には最低経路高度が設定されています。
それ以上の高度で飛行することにより山や障害物との間隔、無線の受信が確保されます。
飛行機には自動的に高度を維持できる自動操縦装置が装備されています。決められた巡航高度で飛行しますが、他の飛行機との安全な感覚を保つために、飛行機は一定の空域を管理している航空交通管制部(ACC)の承認に従って、決められた巡航高度を維持しながら飛行します。
航空路では航空路監視レーダーによる管制を受けます。
着陸
目的地の空港に近づくとパイロットはACC(Area Control Center)の許可を得て、低高度への降下を開始します。
さらに空港に近づくと、空港の管制塔のターミナル管制所によって最終進入経路へとレーダーで誘導されます
各空港には、IFRで到着する飛行機のために計器進入方式が設定されており、飛行機は進入許可を得て滑走路へと近づきます。
滑走路の末端から出ている着陸誘導の電波信号(ILS)に乗って着陸します。
まとめ
このように、飛行機は目的地へ向け飛んで行きます。
管制塔の見学にも行った事がありますが、空の安全はパイロットだけでなく管制塔とのやり取りで守られているんです。管制塔では目視で飛行機を捉え、離発着の許可や飛行時の走行経路の指示を出したり、パイロットと無線でやり取りしたり、レーダーでモニターしています。
「フライトレーダー24」というアプリで飛行機がどこを飛んでいるか誰でも見れますが、結構、リアルで面白いですよ。
同じ経路を連なって飛んでいるのが分かります。
是非、無料なのでダウンロードして見てみて下さい。