人生のストーリー(2)私が客室乗務員(CA)の試験を受ける〜リアル体験談〜

飛行機からの写真 航空業界の裏話

客室乗務員(CA)に転職を考える

病院に就職して1年くらいが経ち仕事にも慣れました。
しかし、私はこの病院で定年まで働きたくないと思いました。まず、田舎で生活することが嫌だったことや、看護師としてのスキルが上がらないことが引っ掛かりました。
急性期のある病院で働くか、一旦病院を離れて何かの専門学校に行くか・・・。

特にやってみたい事はなかったのですが、なんとなくその時の自分に納得できませんでした。
頭も良くないし、何か特技があるわけでもなく、自分に自信を持つことができませんでした。
とにかく、病院を辞める理由を探し始めました。

ある日、本屋で立ち読みをしていました。
そこで目にしたのがIAA(インターナショナルエアアカデミー)の広告ページです。

どのような学校かというと、キャビンアテンダントやグランドホステス、ホテルマンなどを目指す学校でした。学習内容としては英語やマナー、接客と書いてありました。自分に自信が持てなかったので、学校に入って女性としてのマナーを学ぶのもいいかなと思いました。
学費は確か半年で40万くらいでした。そのくらいの貯金はあったので、病院を辞めて学校に行こうと退職を考えました。
まず、資料をもらいに直接学校に行きました。その時に、学校の方の紹介で「あなたは航空業界を知らないので、どのような人たちが受けに来ているのか、試験の雰囲気だけでも見て行ってはどうですか?」と言われました。
募集中だった航空会社2社を教えて頂き、社会勉強だと思い2社とも受験することにしました。

客室乗務員(CA)の試験は本当に緊張

よく、専門学校に行ってから客室乗務員になると思われているようですが、実は違うんです。
客室乗務員になる為には、IAAのようなスクールに行く人もいますが、私のように、直接、航空会社を受ける人もいます。多くの人が、大学の英語科を卒業している人が多かったです。
専門学校に行けば客室乗務員になれるわけではなく、航空会社が採用してくれるかくれないかです。

まず、履歴書での書類選考がありました。志望動機や英語力、身長や視力なども記載することになっていました。全身写真も必要でした。
書類選考は無事に通過し、本社の試験を受けに行きました。
試験内容は一般常識、英語、集団面接でした。
慣れないスーツにハイヒール、それだけで疲れます。
何も知らずに受験に行った私は、行った先で速攻、恥をかいた気分になりました。

会場には300人くらいの受験者がいましたが、白いスーツを着た人や結構派手なスーツを着た人達ばかりで、髪形も飲み屋のママみたいにびしっとアップされていて、まさにCAさんって感じでした。
私は田舎くさい紺色のリクルートスーツで行って・・・恥ずかしい。

会場に行っただけで冷や汗が出て緊張しました。
受験者の多くはエアスクールに通っている人達ばかりで、集団で受けに来ている感じでした。その人たちが話している内容を聞くと、飛行機の機種や飛行機の保有数、座席数、社長の名前などなど(>_<)
私、、、全く知らないんですけど!!!
焦るばかりでした。
筆記試験の一般常識もあまり解けませんでした。
自信持って正解しているのは「腎臓は1つ?2つ?」くらいです。答えは「2つ」です。
英語の試験なんて全く分かりませんでした。
私の英語力は高卒レベルです。

「あぁーーーーー、恥をかきに来ただけだった」と思いました。

集団面接では自己アピールと面接官からの質問がありました。
「その場で一周まわって下さい」と容姿もチェックもされました。
立ち振る舞いなんて出来ない私は本当に場違いなところに来たと思いました。

1次試験の合格発表は当日あり、2次試験は翌日でした。
とにかく、私はその場を早く離れたかったです。
しかし、何故か1次試験に合格したのです!!!
嬉しかったというか・・・「えぇーーーー」って感じです。また、場違いな試験を受けなければならないのかとストレスでした。一晩で下唇の裏に米粒大の口内炎ができました。

翌日の試験は集団面接でした。
試験管からの質問がありましたが、聞かれた内容として覚えているのが「何故、看護師から客室乗務員になりたいと思ったのですか?」という質問でした。この質問に対しては、私が病院を辞めようと思った理由を正直に答えました。

「違う仕事をして、自分磨きをしたかったからです」

「看護師という資格を活かして、急病人の対応や緊急時の対応が素早くできると思ったからです」

「患者さんに接するように、優しさを持ってお客さんに接したいと思ったからです」

と答えました。

集団面接では英語のアナウンスがありました。
1人1人に英語で書かれたアナウンスの紙が配られました。書いてある英語の意味も分かりませんでしたが、分からない単語もありました。他の人がスラスラ読んでいたのでしっかり聞いていましたが、その単語は聞き取れず・・・自分の順番が来ました。
思い切って読み始めましたが、分からない単語のところで止まってしまい「すみません、この単語分からないので教えて下さい( ;∀;)」と面接官に言って、その単語を教えてもらいながらなんとかアナウンスを読み終わりました。
本当に緊張した試験でした(>_<)

こんな私が客室乗務員への道があった

翌日、試験の合否がありました。
会社から直接電話があり合格🌸のお知らせをもらいました。
よく分かりませんでしたが、とりあえず「分かりました、働きます」と言って電話を切りました。
合格通知をもらったので、もう1社は受験しませんでした。
IAAには合格した事を連絡し、入学しないことを伝えました。
病院に退職届を出しましたが、辞める理由を上司に聞かれ、航空会社で働くためとは言えず、専門学校に行くためと言って退職させて貰いました。

後日、私が学校に行ったのではなく、客室乗務員になったことが噂となり、上司は「そのために退職させたわけではない」とお怒りだったようです。

最終試験に合格した後、身体検査がありました。

病院を退職し、会社の指定する空港から20㎞圏内のところへ引っ越しました。
また、新しい生活のはじまりです。

こんな私が畑違いの航空会社へ入社することができたんです。

客室乗務員を目指している人へ

IAAのようなスクールは全国に何校かあると思いますが、なりたいと思う気持ちが大切だと思います。スクールでは、客室乗務員になり切った身の振る舞いなどご指導頂くのかもしれませんが・・・。そこが採用条件では無いような気がします。
もちろん、礼儀作法はできた方がいいでしょう。お上品な方が良いのかもしれませんが、健康で元気で気配り気遣いができる人だと思います。
会社が求めるものは、保安要員であることと、会社の顔であることです。

客室乗務員になりたいと思う人は、ぜひチャレンジして欲しいと思います。
女性としても学ぶことがたくさんあります。客室乗務員は選ばれた人達だと思っています。
誰でもなれるわけではないですし、狭き世界だと思います。
看護師とはジャンルが違いますね(>_<)

出逢った先輩・後輩・同期はとても良い人ばかりでした。
本当に素敵です!!!
元々の素質もあるかもしれませんが、立場が人を変えると言う事もあります。人に見られる職業なので、みんなどんどん美しくなっていくんですよ。

客室乗務員として乗務するまでしっかり訓練を受けるので、誰でもチャンスはあります。
今は航空会社も増えました。
JAL,JTA,JAIR,JAC,HAC,RAC,ANA, ANA wings, スターフライヤー,ソラシドエアAIRDO,FDA,Skymark,Jetstar,Peach,IBEX,ORC,AMXなどあります。

昔ほど狭き世界ではないです!(^^)!

私は客室乗務員の試験にチャレンジした事で、自分の人生を大きく変える事ができました(^^)/

しかし、入社してからの訓練は大変でしたけどね・・・(>_<)

次は、客室乗務員の訓練についてみなさんに紹介しますので、どうぞお楽しみに!

 

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