【客室乗務員の訓練のお話】座学編①「入社後、訓練スタート」〜座学内容について〜

飛行機からの写真 航空業界の裏話

看護師の仕事を辞めて、全く違う世界に飛び込んだ私。
ここからが、客室乗務員として大空を飛べるようになるためのスタートです。

航空会社に入社

ドキドキしながら入社式に行きました。
同期となる人たちと顔合わせして、「これからよろしくね」とみんなで手を取り合いました。
県外の人は少なく、地元の人が多かったです。
確かにそうですよね・・・。
実家から通える人の方がいいです。お給料も高くないし、住宅手当が出るわけではないので。
あと、先輩のお友達って人が多かったです。
やはり、友達の伝手(ツテ)は大切なんですね!!!

 

既卒入社だったので、みんな社会人経験がありました。職種は様々です。
JRの客室乗務員やグランドスタッフをしていた人もいました。

私は会社まで車で20分くらいのところに住みました。
会社から紹介された不動産で探しましたが、1人で3DKのマンションに住んでいました。お給料の約3分の1は家賃でした(>_<)高い。
他の同期は実家の人が多く、市内からリムジンバスで通っていました。

あっ、CAになって車を軽自動車から普通車に買い換えたんですよ(>_<)
普通車のほうが格好良いかなと思って。しかし、ローン地獄(-_-)/

訓練中はスーツ出勤でした。
スーツも持っていなかったので何枚か新しく買ったので、初期出費にかなり掛かりました。
今、思えば、スーツのセンスも悪かったな・・・(>_<)笑

客室乗務員訓練生の雇用契約

会社によって違うと思いますが、私が入社した時は契約社員でした。入社して3年目に正社員になるという条件でした。なので、訓練生の時は日当です。
いくらかと言うと・・・5,000円でした。
正直、看護師の方がお給料はいいです。
就業時間は9:00~18:00、日・祝日がお休みでした。

この契約は、CAになるための最終審査に合格するまでです!

審査に合格した後は、「基本給+乗務手当+出張手当」が支給されます。
交通費は出ます。
あまりお給料は良くないですが、普通に生活していく分には問題ないくらいです。
しかし、贅沢しようと思えば足りないくらいのお給料です。会社から借金はしないようにと忠告されました。先輩に借金でトラブルを起こした人がいたそうです。

客室乗務員の訓練内容

訓練内容は大きく分けて、座学モックアップ訓練実機訓練、そしてOJTとなります。
それから、審査(チェック)を受けます。
2ケ月くらい訓練があり、その後、OJTと審査があります。実際、客室乗務員として乗務するまで3ケ月くらいかかりました。

かなり、厳しい訓練でした(゜_゜>)!!!

どんな内容を学んでいるか、なかなか聞くことがないですよね!!!
少しお話します(^o^)

その前に、テレビでお馴染みの「教官」がいます。
入社した順に、○期で自分の入社歴が分かるようになっていますが、地上教官1人と、期担当の美人鬼教官が2人います。
地上教官からは飛行についてや運航について学びます。
期担の教官からは客室乗務員の心構え、サービス概論について学びます。

訓練で1番、苦労したのが英語のアナウンスemergency訓練(通称:エマ訓)です。
英語のアナウンスは同期全員かなり怒られました。
パイロットの訓練生と飲みに行く約束をしていたのに・・・あまりのひどさに飲みに行っている場合じゃないって感じで、お断りしました。

乗務するようになってからは笑い話でしたけどね・・・。
「真面目だね~」って。
あれは、作戦だったようですが、教官がマジ切れしていて本当にやばかったです
あの時の事は忘れられないです。

EM訓も本当に大変です。
テレビで見る以上です。

また、別のblogで紹介します!

座学内容

まず、座学から入ります、かなり幅広く勉強します。
学生に戻った気分です(>_<)

1.客室乗務員としての心構え
①業務実施規定について
②位置付け
③身だしなみ
2.サービス概論
①あなた自身を磨きましょう
②サービスの三原則
③接客応対の基本を身に付けましょう
④美しい話ことば
3.飛行について
①航空機の構造
②飛行機は何故飛ぶか
4.運航について
①運航
②航空気象
5.営業運送について
①営業
②運送

AIR MANとして目指すもの

まず、ここから入りました。
運航に携わるCOCKPIT CREW、CABIN CREWにとって「AIR MANとして何を目指すか」についてです。
必ず「安全運航である」と返ってきますが、では安全とは何か、学んだことを説明します。

安全とは、危険に対応する行動で、危険の存在しないところに安全は不必要です。
安全とは具体的「危険の存在を認識するところから出発しなければならない。安全が当然で、事故や災害が異常なものであるような幻想に陥っている人が多いが、安全とは先人の失敗や悲しい体験への対応をしてきた努力や工夫の歴史的集積の成果として維持されている特殊な状態であり、その努力が失われ、あるいは手抜きをするときは、いつでも危険が吹き出してくることを忘れてはいけない。安全への心的傾向の確立は、感情・認知・行動の三成分によるとされており、それは環境に変化する。すなわち、社会人としての豊かな教養、人間性の育成によるもので、更にはProfessionalとしての自覚とOfficer’s Mindを心がける必要がある。

と、学びました。

安全って、確かに難しいですよね。安全などないってことです!

運航の話

運航に関しては、
飛行機は何故飛ぶか、飛行機の型式、エンジンについて、性能、最大運用限界高度と速度、単位(ft・NM・LBS・kt)航空気象などを学びます。

結構、覚えることが多くて大変です(>_<)

また、出発から到着までのことを学びます。
出発(Departure)→Ramp Out→地上走行(Taxi)→離陸(TakeOff)→上昇(Climb)→巡航(Cruise)→降下(Descent)→進入(Approach)→着陸(Landing)→地上滑走→Ramp In→到着(Arrival)について。

四大原則の「安全性・定時性・快適性・経済性」についても学びます。

英語も多いし、
航空用語、略語が多すぎて大変です(>_<)

技術の話

ここでは、大きく3つ学びました。

運航技術は、飛行規程や航空機運用規定、重量重心について
整備技術は、耐空性改善通報、技術指令書について
技術管理は、SIM(SIMULATOR)、FFS(FULL FLIGHT SIMULATOR)について

ちょっと難しい話なので、ここはざっくりと。

なんでも規定や基準があるんです!

想像以上に訓練は大変

こうやって振り返ってみると、結構、いろいろ学んでいます。
1日1日、座学の振り返りテストがありました。なので、本当に毎日が勉強!勉強!でした。
あまりにも大変で体重が激落ちしました!!!

座学教官は優しかったですが、期担の教官が本当に怖くて・・・。

毎日、振り返りの試験もあり、科目ごとの試験もありました。

飛行機を安全に飛ばすには、いろんな職種の人が関わっていて、1便1便を大切にしているんです。
パイロットや整備士さんも地上職の方もしっかり教育を受けていますからね。
訓練の大変さを思い出しました(>_<)

また、次のblogで訓練の続きをお話しします。

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