【客室乗務員の訓練のお話し】 座学編④「客室乗務員(CA)の身だしなみについて」

飛行機からの写真 航空業界の裏話

客室乗務員として実際に飛行機に乗れるようになるまで、入社してからの訓練が本当に大変です。
飛行機のこと、お天気のこと、地上のことなど学ぶことがたくさんあります(>_<)
訓練期間は約2ケ月です。
訓練中は、本当に飛行機に乗れる日が来るのか不安な日々を過ごしました・・・。

飛行機の窓

座学編④では、「客室乗務員の身だしなみについて」お話したいと思います。
CAさんってどんな教育を受けているのかな?って気になりますよね。
みんな綺麗で美しいし、立居振舞も完璧ですよね。

これから、客室乗務員を目指す方は是非、参考にして欲しい内容です!

身だしなみの基本

航空会社に入職した職員の1人ひとりが会社の代表です。特に機内でお客様と接する客室乗務員は会社の顔と言えます。会社の商品のと言っても良いくらいです。
どこの職場でも同じことが言えると思いますが、「会社の顔」と一言で言えば当たり前で簡単なように思いますが、とっても難しくスキルが必要です。

清潔かつ健康的である事

やはり、1番は第一印象なので、清潔感があって健康的で元気がある人が求められます。

・相手を不快にさせないこと
・会社のイメージアップをすること
・表情、姿勢にも注意しキビキビト行動をすること

この3つがPOINTです。

仕事に適した身だしなみである事

客室乗務員は日頃の服装にも注意します。かといって、パーティー服でもありません。活動的に見え、相手に失礼にならないような服装を選びます。通勤時の服装も注意されます。通勤時のジーンズはNGです。

就職したばかりだとお金もないですし、着る服にとても悩みました。変な服装をしていると、しっかり先輩に注意されます。持ち物もです。
例えばボールペンですが、どこかの会社名が書いてあるのはNGです(>_<)

客室乗務員の身だしなみ

人の第一印象は容姿、態度、言葉遣いなどで左右されます。
客室乗務員は清潔感があり、健康な容姿と優雅な美しさを常に備えている事が求められます。
年齢や性別の異なるお客様に接する客室乗務員は流行や自分の好みに捉われず、どのお客様にも良い印象を与えられるようにしなければなりません。
※ここでの容姿というのはその人の顔そのものを言っているのではありません

・均整のとれた健康的容姿
・人と対応するときの笑い顔や喜んだ時の表情など自分を最も美しく見せること
・歩き方
・椅子などに座った時の最も楽で格好の良い座り方
・写真を撮られる場合の適したポーズ
・上手な服の着方や色の調合
・好ましい化粧の方法

以上の事が求められます。

自分が一番美しく見える表情

は必需品です!!!

自分が1番きれいに見える「顔」「笑顔」をじっくり鏡を見ながら探します。これもひとつの訓練です。
入社して、先輩方と写真を撮った時に「先輩の笑顔が素敵」と思いました。本当にお美しい。
常に見られていると思って表情を作っておくことが大切です。私は上品な笑顔ができなくて、苦労しました。持って生まれたものもありますよね・・・(>_<)
いつも、口角に力を入れて、上向きに「にっ」と笑う。

できますか???

お化粧の仕方

お化粧の仕方は人それぞれですが、1度だけプロの方の講習がありました。
自分に似合う色はどの色か教えてもらいます。上空に上がると機内はかなり明るい光が入ってくるので、機内で映えるような色が適しています。派手な色ではなく、自然な色でメイクします。口紅は赤系が多いです。

泊まり先で時間がなくて口紅をつけていなかったら、「メイクの途中なの?」としっかりお叱りを受けた事があります(>_<)
メイクも仕事の1つですからね。

実際に働くようになって、メイクのスキルは上がりました。
身近に、とても良いお手本となる人がたくさんいますからね。
正直、美しい先輩方を見て勉強しました。

でも、最近は学生さんもメイクが上手なので、若い人から学ぶ事も多いかもしれませんね。

立ち居振る舞い

立ち方、座り方も大切です。
私は内またで、いつも「でしっ」と立っていることが多く、座っている時も膝と膝がだんだん離れていって・・・。ほんの少しの時間なら意識してできます。
しかし、天気が悪くてベルト着用サインが消えない時はずっと座っていなくてはなりません。ぼーっとしてしまうと膝が離れてしまうので、お客様の目を気にしながら、姿勢よく保つ努力をしていました。
大変、大変(>_<)

美しい立ち方で、お客様をお出迎えし、お見送りしなければなりません。
おもてなしの基本です。

手の先、足の先まできれいに見えるようにします。

歩き方も大切です。空港内で歩いているCAさんたちを見るときれいな歩き方をしていますよね?
みんな意識して歩いています。
道路の白線の上を歩く練習をしてみるといいです。真っ直ぐ、足が白線から出ないように歩きます。そして、どちらかと言うと肩を張って偉そうに歩きます。お尻はきゅっと力を入れて、背筋は真っ直ぐにします。これは、日頃から注意していないと身につきません。

制服着用時に注意すること

客室乗務員の制服って憧れますよね。制服に着替えた後は別人です!
パイロットもそうですが・・・。

気持ちを切り替えてシャキッとなります。
制服を着用している時は、客室乗務員としてのプライドを常に持ち、健康的で清潔感があり、端整な容姿で立居振舞における優美さが必要です。

・髪はセットされ清潔であること
・ロングヘアの場合はしっかりアップすること
・規定に会った化粧、ピンク系を基調に明るくさわやかなイメージを作ること
・爪は伸ばさない
・マニキュアは華美な色でなく、剥げていないこと
・手に傷や手荒れがないこと
・制服はシミや汚れがなく、プレスされていること
・靴は磨いてあること

当たり前のことですよね。髪はアップしてお団子にしますが、救命胴衣の説明をする時にお団子に引っ掛かるんです。モニターが付いている飛行機は問題ないですが、救命胴衣のデモストレーションをする時に、「頭からかぶる、脱ぐ」に苦労します。それが嫌で髪を切った事もあります。
あっ、
新人の頃は、入社してすぐ髪を切らされたんです。みんなお団子するのを夢見ていたのに・・・。
理由は、髪に時間をかけない為?救命胴衣着用の際に引っ掛かるから?良く分かりませんが、あの時の私たちはすごく不細工でした(^_^;)

客室乗務員の禁止事項

これも本当に当たり前のことですが、守らない人がいるんですよ。きっと、今でもたまに問題になっています。

・制服での飲酒
・乗務中の喫煙
・乗務中の読書(スマホ)
・意客様に対する不安、不快な言動
・お客様より金品の贈与
・座席の無断使用
・勤務外での制服着用
・指定外での宿泊
・機内サービス品の業務外使用

これは、ニュースになっている事なので言えますが、機内での飲酒は大問題ですよね!!!

日常の健康管理

上空では気圧の変化もあり、不安定な空間でたくさんのお客様に囲まれて働く客室乗務員の業務は緊張の連続です。テキパキと正確に仕事をこなし、明るい笑顔でおもてなしするためには、常に健康に気を付けなければなりません。また、勤務時間が不規則であり、立ち仕事ということからも体を鍛えておく事も大切です。

・十分な睡眠をとる
・出来るだけ規則的に食事を取る
・適度な運動をする
・ストレスをためない

結構、社内ではサークルのような活動があり、テニスやサイクリング、登山などやっている人が多かったです。お休みやインターバルはしっかりあるので、飲みに出歩かなければ睡眠時間は十分取れます。今は、お酒問題で厳しくなりましたが、ちょっと前までは遅くまで飲んでいた時代がありました。私はその時代なので、STAYがとってもきつかったです(^_^;)自業自得ですね。反省!!!

CAは、お肌や美BODYに意識が高いので、食事や睡眠、運動にはものすごく気を付けています。そして、お料理教室やダンス、生け花、スキーなど多趣味です。航空会社の特権として、飛行機を利用しやすいのでお休みは旅行に行ったりかなりアクティブです。ストレスを溜めない方法の1つですね。

まとめ

客室乗務員は身だしなみの教育を受けますが、「身だしなみ」は自分で学んで得ていくものです。
私は航空業界に入らなければ、立ち居振る舞いなど気にしない人だったと思います。女性として、社会人として当たり前のことですが、これを職としていかなければなりません。
環境が変えさせてくれる部分もあると思いますが、自分自身の努力が必要です。
しかし、最初からできるわけではありません。
どんなにお化粧が下手な人でも、どんなに綺麗じゃない人でも(辛口ですみません)この世界に入ると、みんな美しくなっていくんです。人に見られるお仕事なので、美意識が高まりますし、周りに良い見本となる方がたくさんいます。
本当にみんなきれいになっていきます。

これから客室乗務員を目指す方々は、日々の生活の中で意識してみて下さい。

この写真良いでしょ!!!
飛び立つ飛行機ってかっこいいですよね。

飛び立つ飛行機

タイトルとURLをコピーしました